3年に1度の芸術祭〜小豆島へん〜

3年に1度、香川県で開催される現代美術の祭典・「瀬戸内芸術祭」に遊びに行ってきました!

以前から訪れてみたいと思っていたこの芸術祭、久しぶりの旅行ということもあって満身創痍になるまで楽しむことができました☆

1日目は高松から船で1時間程の小豆島へ。そういえばビックダディが住んでいたところですよね。

瀬戸内芸術祭 小豆島

旅行前に何の下調べもしていなかったため、目的の作品を見に行くまでに右往左往。

数時間に1本のバスを逃してしまい、午前中いっぱいバス待ちで過ごす羽目になり、
(この日は会期前だったので、恐ろしく交通の便が悪かったです。)

お昼過ぎにようやくこの島で一番見たかった作品にたどり着く事が出来ました!

瀬戸内芸術祭 小豆島

棚田に囲まれた秘密基地のような、台湾のアーティストさんが手がける小豆島産の竹を利用した作品で、

作るのに15人もの職人さんが台湾からいらしたとの事。かなり大掛かりな作品です。

作品内部

作品内部は思っていたよりも広く、

どうせ帰りのバスまで時間があるので、心ゆくまでごろごろと寝っ転がって、

木漏れ日のような光と風で木がこすれる音で、まるで波打ち際にいるような感覚になりました。

作品内部

天井は緻密なステンドグラスのよう。

見学者はほとんどいなかったため、貴重な空間でゆっくりと過ごせて本当にラッキーでした。

他に人がたくさんいたらちょっと興ざめだったと思います。

ビールでまったり

まだまだ時間が余っていたので、近くのカフェでビールを飲んでまったり。

結局この日に回れたのはこの作品だけ。もっと下調べをすれば良かった・・・と後悔しました。

他の作品も見たかったし、オリーブ畑や醤油蔵にも行きたかったなぁ・・・。

そういえば、チラ見したガイドブックやサイトにも「事前に計画を立てよう!」と書いてあったのに、

日本国内だし何とかなるよねー、と思っていたのが間違いでした。。。こんなに難易度が高い旅になるとは!

小豆島の夕焼け

次の日は安藤建築で有名な島・直島へ。天気予報の雨を裏付けするかのような妖しい夕焼けで小豆島を締めくくりました。


最近の刺繍のお仕事 for “MEG MIURA”

専門学校以来の友達でもあり、仕事仲間でもあるデザイナーMEG MIURAの新作展示会に行ってきました。

彼女のコレクションのお手伝いをするのはこれで2回目。

和紙の生地をメインに使った、アヴァンギャルドなデザインが特徴の洋服やアクセサリーに刺繍させてもらいました。

正直、選り好みの激しい分野のファッションですが、常におもしろいコトや新しいかっこよさを探している彼女の手伝いをするのはとても楽しいです。

「刺繍」という何となく優しい雰囲気を持つ技術で、どれだけとんがった表現ができるか試させてもらってます。

エレガントだったり、かわいい刺繍はよくありますが、そんなイメージを覆すような、自分にしかできない何か力強いものを作れたら最高です。

meg miura 2014ssコレクション
↑↑↑ 2014ssのコレクションは深海をイメージしたそうで、映像もたくさん作ってもらったみたいです。みな忙しいなか、協力を惜しまないのは彼女の人格のおかげですね。

meg miura 2014ssコレクションmeg miura 2014ssコレクション
↑↑↑ 新作のコレクションとともに、前回のコレクションで刺繍したドレスとブラウスも飾ってもらいました。

meg miura 2014ssコレクションmeg miura 2014ssコレクション
↑↑↑ 私たちのトレードマークになりつつある仮名モチーフのアクセサリーと、デザイナーのMEG。

meg miura 2014ssコレクションmeg miura 2014ssコレクション
↑↑↑ 秘密基地のような展示会場、高円寺の「キタコレビル」。ヴィジュアルがいつもかっこいいのです。     

スタイリストさんや他のデザイナーさんにも出会えて、またここから新しい何かが生まれるかも!?
お仕事くれたMEGに感謝!たくさん売れますように〜!!


東武カルチャーの体験レッスン

昨日は池袋の東武カルチュアさんでの1dayレッスンでした。

私たちにとって初めての東京でのレッスンで、いつもは開催しない日曜日ということもあり、

たくさんのお客様にお申し込み頂きまして、無事、楽しく終える事が出来ました!

ただ、残念な事に2名のご欠席とキャンセル待ちの方にお教えできなかったことが心残りでもあります・・・。

13時からのレッスンでしたが、道具の準備に結構な時間がかかるため、11時には池袋入りした私たち。

速く準備を終わらせておいしいものでも食べよう!という予定でしたが、
(宮崎県のアンテナショップのレストランがオススメと生徒さんから聞いていたので、)

やっぱり時間がかかってしまいレストランに行くには微妙な時間。

ちょうど東武百貨店で北海道展がやっていたのでそこでお弁当を買う事に。

どうせなら人気の海鮮弁当がいいねと思って、行列に並んでわくわくしていると、

お弁当のメインとも言えるズワイガニの原料表示が「カナダ・ロシア」となっているのに気がつき、がっくり!!

でもおいしかったのでよしとします。

今回のレッスンにお越し頂けたお客様はほとんどオートクチュール刺繍にご興味があったようです。

みなさん熱心に課題に取り組んでいらっしゃって、難しいクロシェのテクニックも覚えて頂けました!

お一人左利きの方がいるのに途中で気づき、あわてて私も左手でレクチャーすることに。

この教室を始める前に念のために左手でも練習していたのが役に立ちました☆
(とてもぎこちないですが・・・)

ちょっとした刺繍のコツやルサージュのこと、レッスンのことなど少しづつお話しながら、

みなさんに喜んで頂けて、とても充実した1日でした☆

お申し込み頂いたお客様、どうもありがとうございました!


しあわせカラーのスパンコール☆

見ているだけでもしあわせ〜☆な素敵カラーのスパンコールがおうちに届きました。

飛行機で14時間、フランスから日本まではるばるやって来たスパンコールたち。

いつも途中で紛失してしまわないか心配でもあります。

アトリエの刺繍教室の新しい課題用に、ピンク〜ラベンダーのグラデーションと、

フランス製スパンコール

shop「小さな手芸屋さん」用にサーモン系のバリエーションを揃えました。

フランスの糸通しスパンコール

いつも自分では激しい色合いしか買わないのですが、こんな淡い感じの色もかわいいですねー。

ところで、スパンコールの裏表の見分け方、ご存知でしょうか?

スパンコールには表裏があって、表はより輝いている or 若干ふくらみがある 面です。

光にかざしてみて見るとわかりやすいと思います。

たまにまったく判別できないものもありますが、刺繍している時の指先の間隔で何となくわかる時があります。

あとは、わざと裏にして刺繍する時もあります。

輝きを押さえたい時とか、表より裏の見え方が綺麗な時などなど、刺繍の仕上げたいイメージと合わせて使ってます。

今回届いた糸通しスパンコールは小さな手芸屋さんで販売中ですので、チェックして見て下さいね☆


気が早い?!一足お先にクリスマス☆

あと4ヶ月寝るとクリスマス!かなり気の早い話ですが、一足お先にクリスマス気分で作品作りをしていました。

オートクチュール刺繍でオーナメントを作ったらきっとかわいい!ということで、

クリスマスデコレーションにぴったりな2つのオーナメントたち。

写真を撮る為に押し入れからクリスマスツリーを引っ張りだしてみました。

オートクチュール刺繍のクリスマスオーナメント

これはちょうどクリスマス前に開催される朝日カルチャーセンター横浜校での体験講座の課題作品です。

定期的なレッスンの課題ではなかなか季節感を盛り込んだ作品ができないのですが、

カルチャースクールでの講座では楽しくイベント的な要素をいれて課題が作れるので楽しいです。

デザインを考えはじめたのはまだ初夏の蒸し暑い時期。

でも頭の中では、ライトアップされたキラキラした街路、

クリスマス前のはしゃいだワクワクした気分を思い浮かべながら、

パリのシャンゼリゼのクリスマス市の思い出がフラッシュバックしてました。

もしかしたら体感温度が気持ち下がっていたかもしれません!?

12月14日(土)開催のこの講座は、今週から参加募集が始まっています!

詳細・お申し込みは朝日カルチャーセンター横浜校さんで受付しております。


池袋でオートクチュール刺繍の1day講座を開催します!

最近カルチャースクールでの講座のお仕事が増えて参りました。

池袋の東武カルチュアスクールで新しく公開される特別講座のお知らせです!

オートクチュール刺繍のクロシェ(かぎ針)のテクニックを学ぶ1day講座で、ラベンダーの香り袋をお作り頂けます。

池袋は私にとってとてもなじみ深い場所で、実家に住んでいる頃はよく遊びに行ってました。

フランス語を習っていたのも池袋でしたし、よくcafe de crieでラージサイズのアイスカフェラテの氷が溶けきるまで勉強をしたものです。

そういえば映画館でバイトもしてました。夫と初めて出会ったのも池袋です。なんだか懐かしい!

そんな私の青春の1ページを飾る(?)池袋でのオートクチュール刺繍の1day講座は、本日よりお申し込みをスタートしております。

開催日は2013年9月29日(日)、13:00~16:00の3時間のレッスンです。

詳細・お申し込みは東武カルチュアスクール池袋校さんにお問い合わせ下さい。


偶然の出会い!!

久しぶりにグッときたものをゲットしました!

手元で眺めているだけでも幸せ〜なデッドストックの刺繍テープ♡

と・に・か・く!かわいい!!

ヴィンテージのインド刺繍テープ

なんとなく、インドの刺繍ものだろうなとは思ったのですが、

なんだかどうもデザイン性やカラー使いが欧米っぽい不思議な代物。

「イギリスの植民地時代のインドで作られたもの」だそうです。納得いきました。

インドインドしてなくて、ちょっとキッチュなこの雰囲気が大好きです。

ちなみに、このようなインドの刺繍はアリワークといって、

オートクチュール刺繍と同じく特殊なかぎ針を使って刺繍されています。

一つ大きく異なる点は、オートクチュール刺繍は生地の裏側を見ながら刺繍するのに対して、

アリワークは生地の表側を見ながら刺繍する事です。それによってビーズやスパンコールの付け方もちがいます。

ヴィンテージのインド刺繍テープ

↑スパンコールの配色がおもしろいですよね、よく見るとスパンコールにドット柄のプリントがしてあります。

写真集などでも昔の刺繍を探す事はできますが、やっぱり生で見る刺繍は色々と発見できていいですね!

これらは池袋西武の催事「暮らしの骨董マーケット」で発見しました。

アメリアさんというお店です。20日までやってます。

興味のある人はお見逃しなく!


パリで覚えた「こんにちは」と「ありがとう」

近所の方にお会いしたら「こんにちは」、

親切にされた時は「ありがとう」。

もちろん子供の頃から知っている言葉ではありましたが、

パリにいる時程この2つの言葉を使った経験はないのでは???と最近思っています。

パリに行く前から今の夫(フランス人)と付き合っていましたが、

彼はどこのコンビニやスーパーのレジ、至るお店で必ず「ありがとう」って言っていたんです。

私にはそれがちょっと不思議でした。

コンビニのレジでありがとうって言ったことなんてなかったので。

でもパリに行ってわかったんです。

向こうでは、ぜったいにこんにちはとありがとうをどんなお店でも言います。

言わなきゃおかしい、、、というかもうそれがひとつの礼儀です。

出会ったからこんにちは、対応してくれたからありがとう、

考えてみればすごく自然なことで、逆になんで日本ではこれが根付いていないのかが不思議になりました。

ずっと日本にいたら気づかなかったかもしれません。

だから今は挨拶のマナーは必ず守っていこうと思ってます。

コンビニでこんにちははちょっと言いづらいかもなので、ありがとうだけでも言うとすこしハッピーな気分になれると思いますよ!


なんとなく、ロココな気分

新しい課題の為に刺繍の試作中です。

試作中はいっつも適当で、玉止めの処理すらしない横着ものの私ですが、

いかに短い時間で多くの新しいテクニックバリエーションを試せるかの真剣勝負の時間です。

産みの苦しみで辛いひと時でもあります。

そんな中、いい感じに仕上がったこの作品。

ヴォーグ学園の課題作品のオートクチュール刺繍仕立てのポーチ

なんとなくヴェルサイユ宮殿の壁紙っぽいものになりました。ロココな気分です。

これは秋から始まるヴォーグ学園での課題作品に使用する予定です。

ポーチに仕立てられるようにして、クロシェやはさみなんかを入れて使ってもらえたらいいなと思います。

そういえば、

アパレルにいた時代からよく電車内でデザインを書いている時が多かったのですが、

最近またその習性がよみがえってきました。

単に、きちんと机に向かってデッサンする時間が惜しいということなんですが、
(あとデザイナーをしていた時は、車内のリアルな人のファッションを参考に出来てリサーチ替わりにもなったので、)

結構はかどるのが不思議です。

この作品も電車内で生まれたアイディアのひとつ。

もし東横線で小さなメモ帳に落書き的に刺繍図案ぽいものを書いている人がいたら、、、

それは私です。よかったら声をかけて下さいね!


あこがれのルサージュの刺繍

イヴサンローランのオートクチュールコレクションにも使われている「coquelicot」(コクリコ/ポピー)の花の刺繍。

これは絶対にしたい! とあこがれに思っていたルサージュの課題のひとつ。

これがあったが為にルサージュに長い間通ったと言っても過言ではありません。

オートクチュールコースの最後の課題、レベル8「coquelicot」です。

ルサージュの刺繍レベル8

トリを飾る作品にふさわしく、とても豪華で意匠に富んだ作品です。

実は背景の空の部分には、スパンコールやシルク(に似た糸)をびっしりと刺した後、

白い絵の具で霞のようなペイントをしています。

葉っぱの部分などもマーカー(!)でペイントしてより生っぽい感じにしています。

さすが洗濯を考えないオートクチュール!一般常識とはかけ離れた思考も表現されます。

このコクリコのある草原風景、意外とフランスやイタリアの原っぱでも見かけることが出来ました。

小さな白いマーガレットに、赤いコクリコが無造作に野生むき出しで街路に生えてたりします。

日本人にとってはメルヘンな草原風景ですが、

ヨーロッパの人にとってはちょっと懐かしい田園風景かもしれません。

野生のポピー

ルサージュのプロフェッショナルコースでオートクチュール刺繍の基本を学び、

その次のレベル7で刺繍に対する自我、自分は何が美しいと思うかと問う想いが芽生え、

この「coquelicot」で表現の自由さ、斬新さを求めるココロを学んだルサージュでの経験。

オートクチュール刺繍にはタブーがありません。

もちろん技術的にやってはまずいこともありますが、表現方法に制限はありません。

ちょっと前にお客様にもお話ししたのですが、

オートクチュール刺繍というのは、

女性の趣味というカテゴリーを超えた、職人の創り出す工芸の世界とも接する素晴らしい技術なんです。

こんなものがいつか自分の力で生み出せたら素敵ですよね?

継続は力なり、私もいつかとっておきの、そして誰かのあこがれになれるような作品が生み出せたらいいなと思っています。