お客様は作家さん

小さな手芸屋さんのお客様の中には作家さんやものづくりのプロの方がけっこういらっしゃいます。
そのなかのお一人、larabbiさん。
なんどもやり取りさせて頂くうちにご縁ができて、先日はlarabbiさんが出店するホビーショーに遊びに行ってきました。
実はもう2回目の訪問で、今回はどんな進化した作品になっているのかしらと期待も膨らみます。

もともとレジン作家をされていて、現在は刺繍とレジンを組み合わせたアクセサリー作りをされています。
仕立てでレジンを使ったりすることもありますが、表面のメインに取り入れているのがおもしろい組み合わせですよね。
裏面の仕上がりもレジン作家さんならではのアイディアが使われていてオリジナリティがあります。

今回はお花のスパンコールを使ったピアスが人気だったそうです。
伺ったときにはかなり在庫も少なくなっていたようで、他人事ながらよかったな〜と安堵しました。
作品を量産するのはとても大変ですから、、、
それが報われるのは本当に喜ばしいことですね。

これからの作家活動も応援しております〜☆
お疲れ様でした!


larabbiさんのブログはこちら


刺繍でコラボレーション

アーティストasako iwamizuとのコラボレーション作品。

専門学校以来の友人でもあるasako。
いつでも破天荒だった彼女も今や授賞暦のある立派なアーティストの一人で、
最近はルーブルでパフォーマンスを披露したりと大活躍!

ラブとハッピーが溢れるフェティッシュな曼荼羅を描く彼女のモチーフを刺繍で再現。
平面的なものにするのは何かちがうなと思ったので、
大ぶりなスパンコールを使ったり、立体テクをいれてボリューミーに。
カラフルな色の組み合わせが楽しくて、ノリノリで作れました!

個展会場もかわいかった〜!
またコラボの機会があるといいな☆



生徒さんの作品 ~ ふんわりコサージュ ~

ヴォーグ学園の課題のひとつでもあるこのふんわりコサージュ。
クロシェ・ド・リュネビルのランプリサージュというステッチテクニックを取り入れた作品です。
また、扱いがちょっと難しい銀糸を使う練習作にもなっています。

そのコサージュの色違い(紺色バージョン)を作ってくれた生徒さん。
そうか、その色合わせもあったかー!と刺激を受けました!
シックで素敵☆

おうちでの練習に作品が役立っているというのも嬉しいし、オートクチュール刺繍を気に入ってくれてるんだなと実感できてハッピー!な気分です。
もっともっとみんなにたくさん作ってもらえたらいいのにな〜と欲張ってしまいますが、作ってみたいなと思ってくれる作品作りをもっとしていかないとですね!
がんばりまーす!!


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル4

玉結びのかわりにする「終わりのステッチ」。
糸ループを作るようにチェーンステッチをします。

コツは、針を入れるとき、抜くときに糸のテンションが強すぎないこと!
テンションが強すぎるとステッチが陥没したり、針が抜けづらくなってしまいます。

始まりのステッチと一緒に練習してみましょう〜


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル3

いわゆる返し縫いのような、「始まりのステッチ」。
チェーンステッチで前後に重なるようにステッチします。

チェーンステッチのやり方をマスターしたら始まりのステッチも練習してみましょう!


シャネル2015ssオートクチュールコレクション

シャネルの2015年春夏のオートクチュールコレクションが先月発表されました。

春らしく色とりどりの花があしらわれた生命力溢れる刺繍がたくさん。

本当に素晴らしいコレクションで、ため息と興奮がやみません!

総刺繍のシャネルスーツ総刺繍のシャネルスーツ

スパンコールで総刺繍されたアンサンブル。

白や薄いピンク色の平スパンコールのヴェルミセルで覆い尽くされています。

3種類くらいのスパンコールが使われているようなので、ヴェルミセルも3工程になりますね。
この面積だととても手間がかかりそうです。

*ヴェルミセルはリュネビル刺繍のテクニックのひとつ、ランダムに面を埋める技法です。

赤い花のドレス赤い花のドレス

アネモネの刺繍でしょうか?赤の色合いがとってもかわいいです。

花びらは別仕立てのパーツを組み合わせてふっくらと盛り上がっているようです。

身頃の部分はビーズでスパンコールを留めるようにでひと針ひと針丁寧に付けられています。

色とりどりの花のドレス色とりどりの花のドレス

ふわふわの別布使いがかわいいエンパイアドレス。

布を花びらのように見立てて、ギャザーを寄せたりタックを入れて成形し身頃に縫い付けています。

メッシュの生地に針で刺繍しているのに裏糸がほとんど目立っていない(要するに細かく糸止めしている)、そのこだわりの職人芸に尊敬の念を感じます。

パステルカラーの刺繍ドレスパステルカラーの刺繍ドレス

色とりどりのコサージュを身にまとっているかの様なドレス。色合いもデザインも美しいです。

スパンコールで花の刺繍をしたものを切り取って、別布と重ね合わせたりしながらふんわりとボディに縫い留められています。

おそらくそれなりに重量があるはずですが、それを全く感じさせない軽やかさに注目です。

パンジーの刺繍パンジーの刺繍

これも切り取ったお花を縫い留めて装飾されています。

パンジーのようなはっきりとした色彩が目を引き、大ぶりの透明スパンコールがキラキラと印象的です。

スパンコールだけでもこんなに美しくできるんだな、と改めて感じます。

今回のコレクションの刺繍たちはさすがオートクチュールだなと思わせる壮大さです。

最高のデザイン、技術、そして財力。

こんな世界に携わる事ができる職人は本当に羨ましいなと思います。

シャネル公式のメイキングビデオもありますよ。必見です!


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル2

今回の刺繍のやり方動画は、クロシェで「ビーズ付け」。
前回の動画のチェーンステッチをマスターしたらチャレンジしてみてください。

ちなみに、ビーズと同じ要領でスパンコールも刺繍できます!


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル

クロシェのやり方を動画にしてみました。
ぜひ独学の参考に!

コツは3点。
1、クロシェと下糸はいつでも生地と垂直に
2、針を抜くときは垂直のまま、ぐっと背中で押す
3、下糸のテンションが強すぎないように、スムーズに上下運動できるテンションを保つ

Let’s try !!


刺繍のやり方をyoutubeで配信中です

刺繍のやり方の紹介動画をYOUTUBEで配信しはじめました!(無料)

ビーズ針を使ったスパンコールの刺繍のやり方を始め、

先日はオートクチュール刺繍には不可欠な「クロシェ・ド・リュネビル」の技法もご紹介致しました。

当教室での体験レッスンが今後無くなってしまいますので、

来たくてもお越し頂けなかった方、独学で刺繍を頑張りたい方、刺繍にご興味のある方、

そんなさまざまな方に基本的なことからちょっとマニアックなところまで動画を通して学んで頂ければと思っています。

不慣れな動画作製なので時間がかかってしまいますが、

みなさまに喜んで頂けるような講座配信をできるよう精進して参ります!!

創作活動のお役に立てますように☆

「小さな手芸屋さん」の刺繍のやり方講座 ↓↓↓↓↓


デザインって???

新しい作品が出来たのでお披露目です!

今回のは私の好きなエスニックとロックテイストを掛け合わせて生まれたかっこいい系(?)のブレスレット。

ヴォーグ学園の講座の課題用に作ったものですが、

どうせなら自分としても日頃身につけられるような物がいいな〜と考えながらデザインしました。

オートクチュール刺繍のブレスレット

いつもどんな風に課題のデザインを考えているかというと、、、

1、その課題のテクニック的なコンセプトとレッスン回数を決める。(どんなテクニックを盛り込んでどう指導するか等)

2、他の課題作品とかけ離れない範囲でまだトライしていないアイテムやイメージを考える。(ファッション誌やデザインの資料を見ながら)

3、1のコンセプトと2に合致するデザインを気に入るまで適当デッサン。(ほとんどは移動時間を利用してます。スマートフォンを持っていないので電車に乗っていると暇なので。)

4、3を基にして、とりあえず適当に第1段階の試作。(使う材料はとりあえず手元にあるもので、色もサイズもおおざっぱに。なぜならそんな状態でも上手く行きそうなデザインだったら、本番も問題ないこと間違いなしですし、材料や色の選択を別にして、デザインそのもののどこに欠点があるのかの見極めができます。)

5、4を納得できるまでやったら、今度は使う材料と色をきちんと決めて第2段階の試作へ。また試行錯誤しながら細かい部分も詰めていきます。

6、ここまでは適当デッサンを元に試作しているので、5でデザインが確定したら正式に図案を書き直します。(使う材料のサイズを測って、図案通りにやれば誰が作っても同じ見栄えになるように細かく計算してラインを決めます。)

7、最終の試作。6の図案と本番の材料できちんとした作品に仕立て上げます。・・・そしてお披露目という感じです。

仕上るまでに早いときは2-3日、悩みこんでしまうと何週間や何ヶ月とかかるときもあります。

何ヶ月も悩むときは途中でいったん放り投げて、気分転換したり他の作品を作ってから新たに取り組むことが多いです。

自分だけの作品は長時間悩んでる時間もないので一発勝負みたいな感じで作ってます。

そんなときは新しいテクニックの組み合わせの発掘と課題ではできないアクの強いデザインに挑戦することが多いです。なので破綻することもしばしば。

よくお客様からお聞きするのはデザインをするのが難しい、、、といったお声です。

たしかに、簡単にはいきません。それなりの経験値も必要です。

ですが、その経験値を貯める為にはひとつのひとつの作品を完成させないと身に付かないものです。

どんなに気に入らないものとなろうとも、それを完成させることで自身のノウハウにつながりますし、ひとつくらいは好きな部分が見つけられるはずです。

その点を発展して次の作品に活かしたり、逆に気に入らない部分はどうしたら好きになれるのかという分析をして修正を加えたりと、デザイン力を養う大事な視点を得ることができます。

美術の授業でもやるように、過去の素晴らしい作品を模写するのも有効なことだと思います。

まずは失敗を恐れずに、他人の評価を気にせずに、好きなことだけ考えて刺繍をするのが吉かな・・・と、

小さいけれどたくさんのスランプを乗り越えてきて今感じてます。

そんなわけですので、デザインの食わず嫌いをしている方にこのブログが参考になるといいなと思います。

では!刺繍やハンドメイドを存分にお楽しみ頂けますように★