シャネルの2015年春夏のオートクチュールコレクションが先月発表されました。
春らしく色とりどりの花があしらわれた生命力溢れる刺繍がたくさん。
本当に素晴らしいコレクションで、ため息と興奮がやみません!
スパンコールで総刺繍されたアンサンブル。
白や薄いピンク色の平スパンコールのヴェルミセルで覆い尽くされています。
3種類くらいのスパンコールが使われているようなので、ヴェルミセルも3工程になりますね。
この面積だととても手間がかかりそうです。
*ヴェルミセルはリュネビル刺繍のテクニックのひとつ、ランダムに面を埋める技法です。
アネモネの刺繍でしょうか?赤の色合いがとってもかわいいです。
花びらは別仕立てのパーツを組み合わせてふっくらと盛り上がっているようです。
身頃の部分はビーズでスパンコールを留めるようにでひと針ひと針丁寧に付けられています。
ふわふわの別布使いがかわいいエンパイアドレス。
布を花びらのように見立てて、ギャザーを寄せたりタックを入れて成形し身頃に縫い付けています。
メッシュの生地に針で刺繍しているのに裏糸がほとんど目立っていない(要するに細かく糸止めしている)、そのこだわりの職人芸に尊敬の念を感じます。
色とりどりのコサージュを身にまとっているかの様なドレス。色合いもデザインも美しいです。
スパンコールで花の刺繍をしたものを切り取って、別布と重ね合わせたりしながらふんわりとボディに縫い留められています。
おそらくそれなりに重量があるはずですが、それを全く感じさせない軽やかさに注目です。
これも切り取ったお花を縫い留めて装飾されています。
パンジーのようなはっきりとした色彩が目を引き、大ぶりの透明スパンコールがキラキラと印象的です。
スパンコールだけでもこんなに美しくできるんだな、と改めて感じます。
今回のコレクションの刺繍たちはさすがオートクチュールだなと思わせる壮大さです。
最高のデザイン、技術、そして財力。
こんな世界に携わる事ができる職人は本当に羨ましいなと思います。
シャネル公式のメイキングビデオもありますよ。必見です!