刺繍でコラボレーション

アーティストasako iwamizuとのコラボレーション作品。

専門学校以来の友人でもあるasako。
いつでも破天荒だった彼女も今や授賞暦のある立派なアーティストの一人で、
最近はルーブルでパフォーマンスを披露したりと大活躍!

ラブとハッピーが溢れるフェティッシュな曼荼羅を描く彼女のモチーフを刺繍で再現。
平面的なものにするのは何かちがうなと思ったので、
大ぶりなスパンコールを使ったり、立体テクをいれてボリューミーに。
カラフルな色の組み合わせが楽しくて、ノリノリで作れました!

個展会場もかわいかった〜!
またコラボの機会があるといいな☆



生徒さんの作品 ~ ふんわりコサージュ ~

ヴォーグ学園の課題のひとつでもあるこのふんわりコサージュ。
クロシェ・ド・リュネビルのランプリサージュというステッチテクニックを取り入れた作品です。
また、扱いがちょっと難しい銀糸を使う練習作にもなっています。

そのコサージュの色違い(紺色バージョン)を作ってくれた生徒さん。
そうか、その色合わせもあったかー!と刺激を受けました!
シックで素敵☆

おうちでの練習に作品が役立っているというのも嬉しいし、オートクチュール刺繍を気に入ってくれてるんだなと実感できてハッピー!な気分です。
もっともっとみんなにたくさん作ってもらえたらいいのにな〜と欲張ってしまいますが、作ってみたいなと思ってくれる作品作りをもっとしていかないとですね!
がんばりまーす!!


ニャンドゥティ?

ニャンドゥティってご存知ですか?

南米パラグアイに伝わる伝統のレースが「ニャンドゥティ」です。
カラフルで太陽のように明るい見た目に一目惚れしてしまい、いま習いに行ってます。

「レースを編む」というよりは、織物に近い技法です。
「織る」「結ぶ」の2つしかテクニックがありませんが、さまざまな模様を作ることができます。
モチーフもそれぞれ「日の出」「グアバの実」「くも」などと意味合いがあって、パラグアイの生活に根ざした手芸だということを感じさせます。

とにかく太陽がサンサンと降り注ぐようなカラフルな南米色がかわいいニャンドゥティ☆
シンプルな技法だからこそ、色遊びやモチーフ遊びでいろいろチャレンジできるのが楽しみのひとつ。
まだまだへたっぴですが、ちまちま続けて行こうと思います!


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル4

玉結びのかわりにする「終わりのステッチ」。
糸ループを作るようにチェーンステッチをします。

コツは、針を入れるとき、抜くときに糸のテンションが強すぎないこと!
テンションが強すぎるとステッチが陥没したり、針が抜けづらくなってしまいます。

始まりのステッチと一緒に練習してみましょう〜


限定!ワークショップのお知らせ

今年の5月も恒例の「ビーズアートショー」に参加致します!

今回はブースが2倍の広さ!いつもの材料販売に加えて体験ワークショップも行ないます。

3日間限定の体験ワークッショップは、クロシェ・ド・リュネビルを使った基本のチェーンステッチなどのプチレッスンです。

イベントでのお買い物のついでに楽しんでもらえれば嬉しいです☆

また今回の材料販売の目玉はヴィンテージビーズたち!

shopには出ていないものから、アウトレット品などなど特別に放出します!

5月15日(金)から17日(日)の3日間、横浜大さん橋ホールで開催です。

ぜひ楽しみにしていて下さいね〜☆


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル3

いわゆる返し縫いのような、「始まりのステッチ」。
チェーンステッチで前後に重なるようにステッチします。

チェーンステッチのやり方をマスターしたら始まりのステッチも練習してみましょう!


シャネル2015ssオートクチュールコレクション

シャネルの2015年春夏のオートクチュールコレクションが先月発表されました。

春らしく色とりどりの花があしらわれた生命力溢れる刺繍がたくさん。

本当に素晴らしいコレクションで、ため息と興奮がやみません!

総刺繍のシャネルスーツ総刺繍のシャネルスーツ

スパンコールで総刺繍されたアンサンブル。

白や薄いピンク色の平スパンコールのヴェルミセルで覆い尽くされています。

3種類くらいのスパンコールが使われているようなので、ヴェルミセルも3工程になりますね。
この面積だととても手間がかかりそうです。

*ヴェルミセルはリュネビル刺繍のテクニックのひとつ、ランダムに面を埋める技法です。

赤い花のドレス赤い花のドレス

アネモネの刺繍でしょうか?赤の色合いがとってもかわいいです。

花びらは別仕立てのパーツを組み合わせてふっくらと盛り上がっているようです。

身頃の部分はビーズでスパンコールを留めるようにでひと針ひと針丁寧に付けられています。

色とりどりの花のドレス色とりどりの花のドレス

ふわふわの別布使いがかわいいエンパイアドレス。

布を花びらのように見立てて、ギャザーを寄せたりタックを入れて成形し身頃に縫い付けています。

メッシュの生地に針で刺繍しているのに裏糸がほとんど目立っていない(要するに細かく糸止めしている)、そのこだわりの職人芸に尊敬の念を感じます。

パステルカラーの刺繍ドレスパステルカラーの刺繍ドレス

色とりどりのコサージュを身にまとっているかの様なドレス。色合いもデザインも美しいです。

スパンコールで花の刺繍をしたものを切り取って、別布と重ね合わせたりしながらふんわりとボディに縫い留められています。

おそらくそれなりに重量があるはずですが、それを全く感じさせない軽やかさに注目です。

パンジーの刺繍パンジーの刺繍

これも切り取ったお花を縫い留めて装飾されています。

パンジーのようなはっきりとした色彩が目を引き、大ぶりの透明スパンコールがキラキラと印象的です。

スパンコールだけでもこんなに美しくできるんだな、と改めて感じます。

今回のコレクションの刺繍たちはさすがオートクチュールだなと思わせる壮大さです。

最高のデザイン、技術、そして財力。

こんな世界に携わる事ができる職人は本当に羨ましいなと思います。

シャネル公式のメイキングビデオもありますよ。必見です!


オートクチュール刺繍のやり方 クロシェ・ド・リュネビル2

今回の刺繍のやり方動画は、クロシェで「ビーズ付け」。
前回の動画のチェーンステッチをマスターしたらチャレンジしてみてください。

ちなみに、ビーズと同じ要領でスパンコールも刺繍できます!


ディオールのエスプリを堪能する展覧会

クリスチャン・ディオールといえば、知らない人はいないでしょう。

ファッション界の皇帝の1人、ニュールックで世界を革命した巨匠です。

歴史を造り上げて来た素晴らしい作品たちが今、銀座の展覧会にて生でお目にかかれます。

遠方で見られない方の為に、刺繍ものの作品の数々と展示の様子を納めて参りました!

では、ご覧下さい。

*ファッションを革命したニュールック

ディールの刺繍ドレス

第二次大戦から2年後、若きクリスチャン・ディオールが発表した初めてのコレクション、それがこの「ニュールック」と呼ばれるスタイル。
豊満なバスト、か細いウエスト、華やかに広がるヒップライン、女性の肉体のエレガンスを追求した造形。
現代からするとこんなの普通じゃんという感じかもしれませんが、
戦後まもなくの時代、そして1920-30年代に続いた身体の曲線を覆い隠してしまうようなシルエットのファッション、
そういった時代背景を考えるとこのスタイルは失われた女性の性を取り戻すかのごとく、
ファッションの歴史に革新的な1ページを刻みました。
そんなことに思いを馳せ、この歴史的な作品を目の当たりにできるのは本当に感激です。

*じつは日本が好き

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

幼い時より日本の文化伝統に興味があったという巨匠。
1800年代中盤より芸術界にはジャポニズム(日本美術の愛好)が流行しており、裕福な家庭に生まれ、芸術を愛した巨匠もそれに触れる機会が多かったせいかもしれません。
日本の美にオマージュを捧げるような作品を数多く残し、それは現在の後継者たちにも受け継がれています。

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

この着物をイメージさせるようなアンサブルはとくに魅力的でした。
スカートは透けるように薄いチュール地で、超ミクロな小花のような鮮やかなプリントが施され、布パーツを使って立体的に刺繍されています。
プリントと刺繍のカラーと分量の絶妙なバランスで美しいグラデーションを表現しています。
とても参考になるテクニックです。

*花へのノスタルジー

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

幼少期に過ごした家の庭をこよなく愛したという巨匠。
咲き乱れる花に絡み合うツタ、自然が凝縮したような懐かしい庭への望郷が作品の根底にあるのかもしれませんね。
様々に表された見事な花の装飾が目を引きます。

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

とりわけ見事なのがこのドレス。
二重仕立てになっており、上側は葉やバラの柄を淡い色合いのスパンコールで刺繍し、余白を全てカットしています。
考えただけでも恐ろしいような作業量です。
そして下側は身頃と裾に糸刺繍が施されています。
色彩感覚、刺繍のテクニック、全部すごいです。ため息ものです。

*貴重なトワル

ディールの刺繍ドレス

ディールの刺繍ドレス

「トワル」というのは服の雛形みたいなもので、シルエットやデザインの確認に使われます。
ボディに布をあてて造形していくのは珠玉の職人技。ミリ単位のこだわりが美しいラインへと変貌していきます。
造形の秘密や試行錯誤の痕跡がかいま見れるトワル、服作りをする人にとっては貴重な研究材料ですね。

クリスチャン・ディオールの歴史とエスプリを感じる事のできるこの展覧会、
これを見ると現在までの後継者がいかにそれを継承し、解釈しているかも分かりました。
非常に稀な展覧会です。
お近くで未見の方はぜひ足を運んでみてください!1月4日までですよー。


刺繍リメイクのススメ

最近ビーズ刺繍にはまってます。

オートクチュール刺繍とビーズ刺繍、テクニック的に何がちがうのかじつはよくわかってませんが、

オートクチュール刺繍はクロシェをメインに使う、ビーズ刺繍はクロシェを使わない、、、くらいの差で考えてます。

どんな技法にしろ、それぞれにいいところと悪いところがあります。

普通のビーズ針で刺繍する時のメリットは、すでに出来上がった洋服等に手軽に刺繍ができちゃうところ。

生地から刺繍するクロシェだと、素敵なものができあがっても自分で仕立てるのがやや面倒です。

自分で刺繍した服がほしいなーと思っても簡単には縫製できないですよね。

なので、そんなときはビーズ刺繍でリメイク!!

ちょうど衣替えで捨てるのがもったいない服がでてきたのでちまちまと刺繍リメイクしてみました。

刺繍リメイク

刺繍リメイク

寒色系の4mmスパンコール4色と透明オーロラの3mmスパンコール、マットなシルバーのビーズを使ってお花のように刺繍してます。

花芯にあたるところにビーズ1粒、まわりに4mmスパンコール+ビーズ+3mmスパンコールをワンステッチで止めて花びらに。

汚れてしまっていた襟元がキラキラに大変身です!

これでまた長く愛用できるようになりました。生まれ変われてシャツも嬉しそうです。

刺繍リメイク

気になるお洗濯ですが、手洗いモード+おしゃれ着洗剤で問題ありませんでした。
(*今回は淡めの材料を使ったので大丈夫でした。濃色の材料は移染する恐れもありますので、薄い色の服に刺繍するのは避けた方がいいかもしれません。心配なときは洗濯テストしてみてください。)

ただ、干すときは要注意です!

スパンコール等は色によって直射日光で退色するものがありますので陰干しして下さい。

アイロンもあててはだめです。スパンコールが溶けます。

なので洗濯の時も高温の水はやめてください。

捨てる寸前だったものが美しく生まれ変わって、愛着もよみがえり幸せです。

刺繍好きな方は捨てる前に一度リメイクしてみるのはいかがでしょう?!